ネットショッピングを利用するときに、面倒なのがサイトごとに個人情報やクレジットカードの入力…、さらに、ネットショッピングでの安全性も不安な人も多いかと思います。
大手のECサイトなら安心して利用できますが、個人運営や海外のサイトになると「個人情報の流出は大丈夫?」「このサイトちゃんとしているの?」と不安で、なかなか購入しづらいと思います。そんな手間や心配を解消してくれるのが今回紹介するPayPal(ペイパル)というサービスです。
「PayPal(ペイパル)」とは?
PayPal(ペイパル)は、事前にカードや銀行口座やクレジットカード番号を登録しておけば、支払先にクレジットカード番号を教えることなく、IDとパスワードを入力するだけでオンラインショッピングの決済を可能にするサービスです。また、銀行口座や口座振替設定で、友達とのお金の送金も手軽にできます。
通販サイトなどにクレジットカード情報を入力しなくていいので、安全に支払うことができます。ただし、18歳未満はPayPalを利用できません。
世界2400万以上の店舗で利用され、100を超える通貨に対応しています。利用者数は3億人以上と言われ、ベリサインによる最高のセキュリティが保障されています。
PayPal(ペイパル)の運営会社
PayPal(ペイパル)は、アメリカのPayPal Holgings Inc.が運営していて、1998年に設立されました。2002年に世界最多の利用者数であるオークションサイト「eBay」に買収され子会社となりましたが、2015年7月に独立。現在では、190の国と地域で利用でき、世界で3億以上のアカウントが作られています。
日本では、金融庁に資金移動業者、前払式支払手段第三者型発行者として登録しています。
PayPal(ペイパル)のしくみ
①PayPalに登録をすると、商品を購入したときに本人に代わって代金を支払う
②登録したクレジットカードからPayPalが請求して自動引き落としする
購入者はペイパルアカウントをつくり、クレジットカードや銀行口座を登録して、IDとパスワードで決済します。ペイパルが購入者と店舗の間に入って決済をするので、購入者のカードや銀行口座の情報を店舗伝えずに決済ができます。店舗は支払い情報の管理が不要です。
PayPal(ペイパル)のアカウントは3種類
PayPalには「パーソナルアカウント」と「プレミアムアカウント」「ビジネスアカウント」の3種類があります。決済だけでの利用ならパーソナルアカウントでOK。商品を販売したりお金を受け取るときはビジネスアカウントが必要です。PayPalの支払い方法には何種類かありますが、代表的な支払い方法はクレジットカードを使ったもので、PayPal残高が0円でもJCB、VISA、Mastercad、AmericanExpress、DinersClubなどの国際ブランドからクレジットカードを使って安全にPayPal決済することができます。
PayPalのアカウントはメールアドレスと紐づけされるので、支払いをしたい相手のメールアドレスが分かればPayPalを通じて支払うこともできます。
パーソナルアカウント
パーソナルアカウントは、支払いのみの機能です。お金を受け取る取引をしない人はパーソナルアカウントでOKです。
プレミアムアカウント
プレミアムアカウントは、「支払い」+「受け取り」の機能が使えます。パーソナルアカウントの状態で、ページの下にある「アカウントのアップグレード」をクリックします。
アップグレードは運転免許証などの本人確認が必要です。アカウント作成の最初からアップグレードもできます。アップグレードは無料です。
ビジネスアカウント
ビジネスアカウントは、「支払い」「送金」「決済受付」のビジネス用機能です。法人で利用する場合は、ビジネスアカウントに登録しなくてはなりません。
事業名や法人名で登録が可能で、複数の人のログインも可能です。こちらも登録料は無料です。
PayPal(ペイパル)のメリット
PayPal(ペイパル)のメリットについて解説します。
PayPal(ペイパル)はカード情報を入力する手間がない
PayPalに一度クレジットカードや銀行口座の情報を登録しておくと、かんたんに支払うことができます。通販サイトで買い物をするときは、長いクレジットカード情報などを入力せずに済みます。通販サイトの支払い画面でPayPalにログインするだけです。その都度入力する必要がありません。クレジットカード情報もPayPalで管理しているため、店舗側に情報が行くことなく安心して利用できます。
PayPal(ペイパル)の安全性は大きな魅力
PayPalのメリットとして何よりも大きいのは安全性です。PayPalは、クレジットカードや銀行口座の情報が店舗に知られることなく決済することができるので、「個人情報の流出」というトラブルを防止できます。24時間・365日の不正防止モニタリングなど、セキュリティ体制も整っているため、安心してネットショッピングを楽しむことができます。
PayPalはすべての取り引きを2,000人以上の「不正対策専門チーム」で365日24時間監視するという徹底された管理体制です。
PayPal(ペイパル)の買い手保護制度
PayPalには、買い手保護制度というものがあります。買い手保護制度とは、PayPalで購入した商品やサービスに問題があった場合、一定の条件で補償をしてくれるサービスです。
PayPalで商品を購入したのに、商品やサービスが届かない・届いた商品やサービスが説明と著しく異なっていた場合にこの制度を利用できます。対象となる条件は以下の通りです。
①代金を支払ってから180日以内に問題を報告し手続きを行う
②商品の金額を1回で支払っている(分割は対象外)
③PayPalからの書類やその他の情報提出を迅速に対応
④良好なアカウントを持っている
買い手保護制度を利用する際は、PayPalにログイン後、「最近の取引」から該当の取引を選択し、取引詳細から「問題を報告」ボタンを押して手続きをします。
問題発生から180日以内にPayPal上で手続きすれば、解決のための交渉が行われます。問題が解決しない場合、PayPalから全額返金されます。
通販サイトが信頼できなさそうで不安な場合はPayPalの利用が便利かもしれません。この買い手保護制度は商用支払いのみに適用される仕組みであることに注意が必要です。家族や友人など、個人間の送金の場合は買い手保護制度は適用されません。
問い合わせに関しても、メールだけでなく電話からも年中無休で対応しています。
PayPal(ペイパル)はクレジットカードがなくても決済できる
クレジットカードを持っていなくても、コンビニで支払いが可能です。ただし、PayPalの支払いを直接行うのではなく、一度コンビニでネット専用のプリペイドカードの「Vプリカ」を購入します。18歳以上なら誰でも無料で購入できます。コンビニによって購入方法が変わるので気をつけてください。Vプリカを購入したら、PayPalに登録をすればコンビニでPayPalの支払いができます。
PayPal(ペイパル)はほぼリアルタイムで入金確認できる
時間外の場合は翌日の反映となりますが、相手の残高にリアルタイムで入金や送金確認ができるようになっています。
そのため、送金がしっかり行われたかという不安感がありません。確認作業も簡単にできるので、余計な手間も省けます。
PayPal(ペイパル)は手数料や使用料が無料
PayPal(ペイパル)は、日本国内で日本円での決済なら無料で利用できます。そのほかにも開設費や初期費用が無料となります。しかし、例外もあります。
残高を銀行口座へ引き出すとき、50,000円未満の場合は1件につき250円の手数料がかかります。利用している金融機関によって手数料がかかる場合もあるので確認をしておきましょう。米国の銀行口座から引き出すには2.5%の手数料がかかります。
PayPal(ペイパル)の登録方法
PayPal(ペイパル)の登録方法について解説します。
PayPalは、アカウント取得後、クレジットカードや銀行口座などを紐づけて使います。
PayPalアカウントの作り方
PayPalには、法人向けのビジネスアカウントとパーソナル(個人)アカウントの2つがありますが、今回は、パーソナルアカウントで登録する方法について解説します。
①まずはPayPalアプリをダウンロード
②画面中央の「PayPalが初めての方‐今すぐ新規登録」をタップ
③「設定をサポートします」と表示されるので「許可」をタップ
④名前・メールアドレス・パスワード・生年月日等全ての項目を入力&登録
⑤クレジットカードの情報を入力後「カードの登録」をタップ
⑥カードタイプから利用する国際ブランドを選ぶ
⑦カード番号、有効期限、コードを入力後「カードの登録」をタップ
⑧「SMSを送信する」をタップ
⑨スマホに届いた番号を入力
以上でPayPalのアカウントを作ることができます。これはWebからの登録方法でしたが、iOSやAndroidアプリからも登録できます。新規登録画面では、One Touch™(ワンタッチ)を有効にするか聞かれます。ワンタッチとは、通販サイトで支払いをする時に、2回目以降からログインをスキップできる機能です。買い物の度にPayPalにログインしなくて済むので、スピーディーに支払いができます。後から設定画面でワンタッチのオンオフの切替もできます。
PayPal(ペイパル)の登録可能なカードや銀行口座
PayPalで支払いする前に、アカウントと支払い情報を紐づけておく必要があります。PayPalは6種類のクレジットカードに対応しています。また、国際ブランドがついたデビットカード(Visaデビットなど)や銀行口座からでも支払うことができます。
※個人名義の口座に限ります。法人名義の銀行口座は支払い用の口座として設定することはできません。
PayPal(ペイパル)の使い方
決済代行・送金サービスPayPal(ペイパル)の使い方について解説します。クレジットカードや口座情報を登録しておけば、決済するときの手順は3ステップだけです。
①買い物の支払い画面で、PayPalを選択
②PayPalアカウントにログイン
③支払い金額など内容を確認して「同意して続行」をタップ
以上で通販サイトでPayPal決済ができます。
PayPal(ペイパル)で送金・集金する方法
PayPalは、個人間で送金することができます。送金されたお金は、通販サイトでのPayPal決済や、銀行口座に出金することができます。ただし、クレジットカードは使えません。
送金できるのは銀行口座からのみです。
以下の手順でPayPalで送金・集金することができます。一回あたりの送金上限は100万円です。注意としては、商用利用は不可、買い手保護制度は適用されません。
①アプリやWebからログインし「請求」を選択
②送金リクエストを送るメールアドレスを入力
③金額を入力
④内容を確認して、「今すぐ請求する」を選択
友人や家族に送金する場合は、PayPalアカウントにて銀行口座を登録し、口座振替設定を行う必要があります。
①アプリからログインし「支払い」をタップ
②送金先のメールアドレスを入力
③送金金額を入力
④支払いタイプで「個人間への支払い」をタップ
⑤「円での送金金額」「友達・家族への支払い」「銀行口座や残高からの支払い」に設定されているか確認
⑥「いますぐ支払い」をタップで完了
送金リクエストを受取った場合は、メールやリンクからログインをしてから行います。
①メールまたはアプリの通知欄の「今すぐ支払う」をタップ
②支払いタイプで「個人間への支払い」を選択
③残高や支払い方法が複数登録されている場合は支払い方法を選択
(個人間の支払いは残高または銀行口座を選択)
④確認画面で「送金金額」「友達・家族への支払い」「銀行口座または残高からの支払い」を確認
⑤「いますぐ支払い」をタップで完了
PayPal(ペイパル)の海外送金は為替レートが高い!
PayPalを海外の支払に使う時に気を付けたいのは、使用する為替レートです。決済手数料とは別に、「為替手数料」がかかり結構高額です。
アメリカの通販サイトで商品を買う場合(商用支払い)、決済手数料は0円ですが、為替レートとして3.5%の為替手数料が上乗せされ、他社の送金システムと比べて3~4倍高くなる場合があります。PayPalでは、決済手数料(送金手数料)自体は安くても、PayPal独自の割高なレートによって高額なコストがかかります。
この為替手数料はPayPalの為替レートに含まれているので気が付きにくく、知らないうちに引かれていた!となりがちです。
手数料を避けたい人は、リアルタイムの為替レートで海外送金ができるTransferWiseのようなサービスをおすすめします。TransferWiseは、送金手数料以外のコストは一切発生しないので、安心して使える送金方法です。シミュレーションから簡単にかかる手数料がわかります。
PayPal(ペイパル)が使える場所
PayPalは航空会社や電子書籍販売サイト、家電量販店など世界2,400万以上の企業、サービスで利用できます。例えば、インターネットで動画を視聴するときも、決済手段としてPayPalで支払うことができます。登録や決済時の手数料は無料です。
ゲーム/ソフトウェア
デジタルコンテンツ
DMM.com
PlayStation
facebook
You Tube
Microsoft
STEAM
Renta!
hulu
NETFLIX
小売・マーケットプレイス
YAMADA
iHerb
ローチケHMV
BROOK`S
LION
ebay
amiami
セカイモン
楽天市場
その他のお店は【コチラ】から
その他多くのサービスに対応しています。最近では多くの企業がスマホ決済に取り組んでいますが、PayPalは世界中の2400万以上の店舗で使うことができます。
PayPalなら海外通販で購入することもできるので、為替の変動を利用して安く購入することもできます。
PayPal(ペイパル)の注意点
PayPalは便利ですが、注意点もあります。利用をする前に注意事項を確認しておきましょう。
PayPal(ペイパル)の支払いは一括払いのみ
分割可能なオンラインショップもたくさんありますが、PayPalでは一括払いのみです。1回で10万円を超える決済でも一括なので、大きな買い物をしにくいです。
利用しているクレジットカード会社に連絡すると分割に変更もできますが、手数料や利息が発生してます。
PayPal(ペイパル)の為替手数料が高め
PayPalは、海外での買い物は手数料が非常に高いです。国際ブランドと為替手数料を比較しました。
比較をしてみるとかなりの差です。また、PayPalの場合は国ごとによって為替手数料が変わり、日本は4%とかなり高いのが特徴です。海外での買い物が多い場合は、PayPalはあまりおすすめできません。
PayPal(ペイパル)のフィッシングメールに注意
世界でPayPalを使える国と地域は200を超え、アクティブユーザー数は2億2,700万人超、そのうち日本のユーザーは約200万人です。数字で見るとPayPalのグローバルな人気がわかります。しかしこれだけ知名度が高いからこそ、PayPalを装ったフィッシングメールや、PayPalアカウントへの不正ログインの被害もあります。PayPalはこうした被害への対策として、すべての取引を24時間、365日モニタリングし、不審な動きがあった場合にアカウントを制限する不正防止モデルを採用しています。またカード情報のセキュリティ保護も業界最高水準のレベルですが、念のためパスワードを推測されにくいものにしたり、PayPalと名乗るメールには注意しておきましょう。
- パスワードなどの自己管理を徹底する
- 怪しいメールは開かない
- 怪しいメールに添付されているURLにアクセスしない
怪しいメールが来たらすぐに開かずに、サポートセンターに連絡をしてください。ちなみに以下のようなことをPayPalと名乗って確認されたら詐欺だと思ってください。
- クレジットカード・デビットカードの番号
- パスポート・運転免許証番号
- メールアドレス
- パスワード
これらの内容は絶対にPayPalからは確認されないため、無視をするかPayPalに不審なメールアドレスを転送するかなど対処してください。
買い手保護制度を濫用される可能性がある
購入者の場合は問題ないですが、これから商品を売る側のになる場合は注意が必要です。PayPalは買い手を重視する傾向にあるため、自分の身を守らなくてはなりません。
なにか困ったことがあればすぐに「PayPalのヘルプセンター」に電話かメールをしましょう。
【店舗導入】PayPal(ペイパル)の5つの特徴
今度はお店側のお話!PayPal(ペイパル)をお店に導入するとメリットとなりうる特徴をみておきましょう。
クレジットカード決済をかんたんに導入
- 各種クレジットカードの支払いに一括対応できる。
- 新規登録後すぐに支払いを受け取れる。※1
- 初期費用・月額利用料無料、手数料は使った分だけ。
- 1件あたり2.9%+40円/件~の手数料だけ※2
※1 受取った代金の銀行口座への引出し、支払いへの利用、アカウント開設から30日経過後も支払いを受け付け続けるには本人確認手続きが必要。
※2 マーチャントレートを適用した場合。
銀行口座からの支払いにも対応
- カード決済・銀行口座からの支払いも、一括して受取りできる。
- 振込結果と注文情報の照合作業が不要。
- 購入者はID・パスワードを入力するだけでコンバージョン率アップ
入金サイクルが早い
- 即時決済で代金はアカウントにすぐに入金される。(アカウントに制限がない場合)
- 好きなタイミングで銀行口座へ出金できる。口座への着金は最短3日。
- 全国の銀行を引出先に設定できる。複数の口座登録も可能。
海外展開しやすい
- 銀聯や各国ローカルブランドに対応している
- 海外での知名度が高い
- 決済画面は購入者の言語に自動表示
ショップ様を守る安全・安心なしくみ
- クレジットカードや銀行口座情報の管理が不要
- 不正取引などの被害を補償する売り手保護制度も無料※
- クレジットカード情報保護のための国際セキュリティ基準であるPCI DSSに準拠し、安全な取引をサポート
※売り手保護の適用には条件があり。
PayPal(ペイパル)のまとめ
PayPalは、店舗側にクレジットカード・銀行口座情報を登録せずに商品を購入することができ、登録の手間いらずでワンクリックでスムーズな決済が売りです。クレジットカードなどの情報を管理するのはPayPalですが、2,000人以上の「不正対策専門チーム」で365日24時間監視していたり、トラブルがあったときは「売り手保護制度」もあるので、安心して利用することができます。今回紹介したとおり、PayPalはネットショッピングを利用する人なら、登録しておいて損はありません。安全にネットショッピングしたいと考えている人は、ぜひPayPalの利用を検討してみてください。