2024年トランプ大統領選からスタートした仮想通貨バブル中、今から仮想通貨を始めよう!という人も多いかと思います。
で、個人的にもよく分からない状態で適当買いをしていましたが、いろんな種類の仮想通貨に分かれていることに最近気づきw、まとめてみようと思いました。
仮想通貨のおおまかな種類
まず、ビットコイン以外をアルトコインという。
アルトコインは略称で、正式には「alternative coin(オルタナティブコイン)」で、alternativeとは「代替の」という意味。
「代替???」
ビットコイン(BTC)の代替コインという意味らしい。
で、このアルトコイン、CoinMarketCapでチェックするだけでも180万種類以上存在します。糞ほどあるアルトコインの中でも特に時価総額が比較的低いものを「草コイン」と呼ばれます。
で、個人でいくらでも作れる仮想通貨なので、どこかの山田さんが昨日作った「YMDコイン」と有名どころ「ETH(イーサリアム)」、どちらもアルトコインですが、
どっち買います?
って話になりますよね?
例えば「1,000円分買うわ!」ってとき、山田さんの作ったYMDコイン、「誰?何してる人?趣味なの?会社なの?」という疑問。検索した情報を信用できますか?という話になってくるハズです。
仮想通貨の取引所で取り扱われているアルトコインは、ある程度ちゃんとした企業が発行しているコインなので、山田コインより数億倍信用はあります。
(海外取引所では日本の取引所では買えない新しいコインがたくさんあるので要注意!)
で、この国内で取扱いされているアルトコインですら、「どんな会社のどんな事業でどんな内容なの?」という判断材料が必要なってくるハズです。ここらへんは株式を買うのと一緒ですね。
仮想通貨のカテゴリー
で、調べていくといろんな業種の会社がコインを発行していることが分かります。
いろんな業種なので、コインのカテゴリーももちろん分かれることになります。
カテゴリーの一部を抜粋すると…
詳細 | |
レイヤー1 | ブロックチェーン |
レイヤー2 | ブロックチェーン以外のオフチェーン |
DeFi系 | 分散系金融関連 |
NFT系 | NFTプロジェクト関連 |
meme系 | SNSで人気のキャラクター関連 |
メタバース系 | メタバース(ネット上の仮想空間)関連 |
AI系 | AIの技術を活用のプロジェクト関連 |
「へ?何それ?」
はい、もう脳みそストップですわなw
これ以上の詳細は説明を見たところで頭に入るとは思えなので、↑この表で、大まかに分類されればいいかな?と思います。
で、最初に書いてた「どこの誰が作った通貨?」に関連してくるので、それぞれのカテゴリーに当てはまるアルトコインを分類してみましょう。
これは1個にカテゴライズされるわけでもなく、〇○型であり〇○型でもある、というふうに重複するものもあります。
では、前項で説明したカテゴリーごとにどんな名前の仮想通貨があるのかチェックしてみましょう。
レイヤー1の仮想通貨
レイヤー1は、ブロックチェーン自体の「基盤」となる層のことを指します。わかりやすくいうと、家でたとえると「土地」にあたります。土地(レイヤー1)の上に家(アプリケーション)を建てるように、レイヤー1ブロックチェーンは、その上でいろいろな機能やサービス(分散型アプリケーション、スマートコントラクトなど)を動かすための「土台」となる基本的なネットワークです。
このあと説明する有名どころの「イーサリアム」で例えてみます。
イーサリアムというプラットフォームを土台があって(レイヤー1)、イーサリアムの土台の上に、他の仮想通貨のプラットフォームとしても機能します(レイヤー2)。
そのため、土台となるイーサリアムで使われる仮想通貨=ETH(イーサ)は「レイヤー1」、イーサリアム上で作られた他の仮想通貨は「レイヤー2」とカテゴライズされます。
もっと分かりやすく言うと、レイヤー1のイーサリアムという会社(ビル)があって、「広いから他の会社も使っていいよ」って話で、レイヤー2がこのビルを一部を間借りするイメージでしょうか。トイレもエントランスも電気や水道もイーサリアムが提供しているものを使う、けど事業は別ですよ、って感じですね。
銘柄 | 詳細 | 機能 |
EHT (イーサリアム) |
分散型プラットフォーム上で使用されるネイティブトークン | ・ネットワーク上の手数料 (ガス代)支払 ・スマートコントラクトの実行インセンティブ |
SOL (ソラナ) |
高性能な分散型ブロックチェーンプラットフォーム上で使用されるネイティブトークン | ・トランザクション手数料の支払 ・ネットワークセキュリティ維持(ステーキング)参加 ・分散型アプリケーション(dApps)の実行や構築 |
BNB (バイナンス) |
取引所であるバイナンスのネイティブトークンから、現在はBNB Chain上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン | BNB Chainエコシステム全体(ガバナンス、手数料支払い、ステーキング、dApps利用など)を支えるネイティブトークン |
ADA (カルダノ) |
カルダノのブロックチェーン上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン | ・トランザクション手数料の支払い ・ステーキングによるネットワーク保護 ・ガバナンス投票 |
AVAX (アバランチ) |
アバランチのブロックチェーン上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン | ・トランザクション手数料の支払い ・ステーキングによるネットワークセキュリティ維持 ・ガバナンス投票 |
TRX (トロン) |
Tronブロックチェーン上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン | ・トランザクション手数料支払い ・ステーキングを通じたネットワーク保護 ・ガバナンス投票 |
TON (トンコイン) |
The Open Networkブロックチェーン上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン (もともとテレグラムが主導していたブロックチェーンプロジェクト。現在ではテレグラムの直接的な関与はなく独立) |
・トランザクション手数料の支払い ・ステーキングによるネットワーク保護 ・ガバナンス投票 |
DOT (ポルカドット) |
Web3財団Polkadotブロックチェーン上で機能する分散型プラットフォームのネイティブトークン | ・新たなブロックチェーン(パラチェーン)の接続(ボンディング) ・ステーキングによるネットワーク保護 ・ガバナンス投票 |
代表的な銘柄をピックアップしてみましたが、この他にもたくさんあります。
今回はこの表の中の銘柄を詳しく説明してみます。
アルトコインのリーダー!ETH(イーサリアム)の概要
イーサリアムは、独自の仮想通貨Etherを備えた分散型オープンソースブロックチェーンシステムです。インターネット上で働く特別な土台(プラットフォーム)です。
このプラットフォームには、スマートコントラクトと呼ばれる、約束事を自動で守るしくみがあり、人々はこのプラットフォームを使って銀行のようなサービスやいろいろなアプリを作り、運用できます。その中で使われるお金がETH(イーサ)で、これを使って手数料の支払いや価値の取引ができます。世界中の人が銀行を通さずにお金や約束を実行できると期待されています。
イーサリアムは、2015年7月30日にブロックチェーンを正式に立ち上げ、非営利団体Ethereum Foundationが中心的役割ですが、世界中の開発者やユーザーコミュニティが改善提案(EIP)を行い、合意形成を通して進化しています。
そのため、ETH(イーサ)は、比較的コミュニティ主導で分散的な色合いが強いプロジェクトプラットフォームの仮想通貨と言えます。
高速性と低コスト代表!SOL(ソラナ)の概要
Solana(ソラナ)は、分散型金融(DeFi)の問題解決を提供するために、ブロックチェーンの自由参加型な高機能オープンソースプロジェクトです。
簡単に言うと、たくさんの取引を高速で処理できる土台(プラットフォーム)です。分散型アプリ(DApp)の開発を容易にするように設計されているので、Solana(ソラナ)上でゲームやサービスを作ったり使ったりできます。
このSolana(ソラナ)の中で使われるお金がSOL(ソル)です。SOL(ソル)は、このプラットフォーム上での手数料の支払いや価値の取引ができます。
このプロジェクトの起源は2017年ですが、スイス本社Solana財団によって2020年3月に正式にローンチされました。初期開発は特定の開発企業(Solana Labs)が主導していましたが、徐々に開発者・ユーザーコミュニティが育ち、エコシステムが広がる中で分散化を進めている状況です。
取引所発のオリジナルコイン!BNB(バイナンス)の概要
BNBは、元々2017年に仮想通貨取引所バイナンスDEX(分散型取引所)がローンチした仮想通貨です。当初は、イーサリアムネットワーク上でのトークンとして発行されましたが、現在は、Binance Chainの分散型プラットフォームのネイティブトークンになっています。そのため、現在、イーサリアムではBNBは取り扱われていません。
BNBは、決済手段・Binance取引所の手数料・Binanceローンチパッドでのトークンセールへの参加のためのユーティリティトークンとして使用できます。
BNBは、バイナンスによる開発・支援が強く、もともと取引所主導で始まったため、他のプロジェクトと比べると中央集権的で批判されがちです。ステーキングやバリデーター選出などを通じてコミュニティ参加者が関与できる仕組みはありますが、分散度合いは強くなさそうです。
環境に優しい次世代の代表 ADA(カルダノ)の概要
ADA(エイダ)は分散型プラットフォームのカルダノのネイティブトークンです。
カルダノは、農業企業によって現地から食卓まで届く新鮮な食物を追跡したり、学歴に関する個人情報を改ざんできないように保管したり、小売業者の偽装品の取締りにも使用されています。持続可能な技術を目指し、環境にも配慮し、より安全で透明で公正な社会作りに貢献しています。
カルダノのプラットフォームでは、安全で効率的な取引を提供し、スマートコントラクト機能を持っています。開発者はADAを使って分散型アプリケーション(dApps)を作成でき、ユーザーは取引手数料の支払いやステーキングで報酬を得ることができます。
このような取り組みのため、ADA(エイダ)は、信頼性と拡張性を重視した次世代の仮想通貨として利用されています。
カルダノは2017年に設立され、「IOHK」「Cardano Foundation」「Emurgo」という3つの組織によりロードマップが推進されていて、研究志向のプロジェクトです。
ADAトークンはネットワーク運営への参加が保証されるよう設計されていて、ソフトウェアへの変更提案に投票する権利があります。
多目的な万能型 AVAX(アバランチ)の概要
AVAX(Avalanche)は、ハードウェアやソフトウェアを柔軟に拡張できるスケーラビリティや高速性を重視したブロックチェーンプラットフォーム「アバランチ」で使用されるネイティブトークンです。アバランチは分散型アプリケーション(dApps)やカスタムブロックチェーンネットワークの構築を可能にするプラットフォームで、トランザクション処理の速さや低コストが特徴です。独自のコンセンサスアルゴリズムにより、高いセキュリティを維持しながら数千TPS(トランザクション毎秒)を実現します。
アバランチ上で作成されたトークン「AVAX」はネットワークの手数料支払いやステーキング報酬の獲得、ガバナンス投票に使用され、エコシステムの成長を支える重要な役割を果たしています。また、アバランチのサブネット機能を利用して、異なる規模や用途のブロックチェーンを簡単に構築できる点が注目されています。この柔軟性と性能の高さから、DeFi(分散型金融)やNFTプロジェクトでも採用が進んでおり、ブロックチェーン業界での存在感を強めています。
初期開発は特定の開発企業(Ava Labs)が主導していますが、徐々に開発者・ユーザーコミュニティが育ち、エコシステムが広がる中で分散化を進めている状況です。
エンタメ特化型 TRX(トロン)の概要
TRX(Tronix)は、分散型エンターテインメントプラットフォーム「トロン」で使用されるネイティブトークンです。TRONは、コンテンツ制作者とユーザーを直接つなぎ、中間業者を排除することで、コンテンツの収益化を効率化することを目的としたブロックチェーンプロジェクトです。特にゲームや動画、音楽などのデジタルエンターテインメント分野での活用が注目されています。
TRXはプラットフォーム内での取引手数料の支払いや、コンテンツ作成者への報酬として使用されるほか、ステーキングによって報酬を得ることも可能です。分散型アプリやコンテンツ共有に使われています。また、TRONネットワークは高速で低コストなトランザクション処理を特徴としており、DeFi(分散型金融)やNFTプロジェクトの基盤としても活用されています。その拡張性とパフォーマンスにより、TRXはエンターテインメント業界だけでなく幅広い分野で利用が進んでいます。
トロン財団やJustin Sun氏による強いリーダーシップで始まりましたが、スーパーレプレゼンターノードによる投票システムなど、コミュニティによる一定のガバナンス要素も取り入れています。ただし、いまだに中央的な影響は強めと言われます。
Web3時代のインフラ型 TON(トンコイン)の概要
TON(The Open Network)は、元々Telegramが開発していた分散型ブロックチェーンプラットフォームで、TONコインがそのネイティブトークンです。TONはハードウェアやソフトウェアを柔軟に拡張できる高いスケーラビリティと速度を実現するために設計されており、マルチチェーンアーキテクチャを採用しています。この仕組みにより、複数のチェーンが並行して動作し、大量のトランザクションを迅速かつ低コストで処理可能です。
また、TON DNSやTON Storageといった分散型サービスを提供し、Web3時代におけるインターネットの基盤を目指しています。NFTやDeFiの分野でも注目されるなど、多用途なブロックチェーンとして急速に成長しています。
TONコインはネットワーク内の取引手数料やスマートコントラクトの実行に使用されるほか、ステーキングによる報酬獲得、ガバナンス投票に参加したりできます。これにより、TONはユーザーや開発者にとって便利で信頼性の高いデジタル資産として広く利用されています。
元々はTelegramが主導していたものの、撤退後はコミュニティが開発を継続する形になっており、よりコミュニティ主導的な分散プロジェクトへシフトしています。
世界を一つにする革命児 DOT(ポルカドット)の概要
DOT(ポルカドット)は、Polkadot(ポルカドット)というブロックチェーンプラットフォームのネイティブトークンです。ポルカドットは、複数のブロックチェーンをつなげて情報や資産をスムーズに交換できる仕組みを提供します。Polkadotは「リレーチェーン」と呼ばれるメインチェーンと、独立した用途に特化した「パラチェーン」による構造で、高いスケーラビリティと柔軟性を持っています。特定の用途に最適化されたブロックチェーンを構築しながら、他のブロックチェーンとのデータ共有が可能です。その革新的なアプローチにより、DeFiやゲーム、データ管理など幅広い分野で注目を集めています。
DOTは、ネットワークのガバナンス(意思決定)、パラチェーンの接続(バンディング)、およびステーキングによるセキュリティ確保、取引手数料の支払い、ステーキング、ガバナンス投票に使用されます。
Polkadot(DOT)は、当初はWeb3 FoundationやParity Technologiesといった組織が開発を主導してきましたが、ネットワーク上には「オンチェーンガバナンス」の仕組みが備えられており、DOTトークン保有者が投票によってアップデートや方針を決めることができます。これにより、時間が経つにつれ特定の企業や団体による影響力が相対的に小さくなり、コミュニティ全体がネットワークの進化や方向性に参加できる、より分散化された運営体制を目指しています。
まとめ
今回は仮想通貨のカテゴリー「レイヤー1」の説明でした。
なかなか覚えにくいカテゴリーですが、なんとなくどんな雰囲気の仮想通貨なのか?が分かって購入すればいいだけなので目安としての位置づけを覚えておけばいいと思います。
そして各仮想通貨がどんなプロジェクトを進行しているのか?をセットで把握することで、株の銘柄を選ぶのと似た感じで、今後の市場で上がるのか?下がるのか?の判断材料になると思います。ま、覚えたからといって必ず予想通りにはいかないのが投資ですかねw