クラウドファンディングの種類別の解説をまとめました。メリット・デメリットなど特徴を交えてまとめてあるので参考にしてみてください。
クラウドファンディングの全貌メイン記事はココから
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購入型クラウドファンディングとは
購入型クラウドファンディングとは、支援者が立案プロジェクトの商品やグッズ、サービス等を購入することで支援することができます。出資をする代わりのリターンとして、支援者側は商品やグッズ・サービスを受取ることができます。お金のリターンは原則ありません。起案者は「All or Nothing型」「All In型」といった2種類の資金調達方法を選ぶことができます。
「All or Nothing型」は募集目標金額が達成した場合のみプロジェクトが成立します。「All In型」は目標金額に達しなくてもプロジェクトの成立が認められます。
クラウドファンディングの当初元本決済方法
クラウドファンディングの決済方法には、次の2つがあります。
購入型 | メリット | デメリット |
コレクター (支援者) |
①社会的意義の大きさ | ②プロジェクトの不履行でもキャンセルができない |
プレゼンター (起案者) |
③誰でも資金調達が可能 | ④目標金額が達成されない可能性がある |
代表的な サービス |
・CAMPFIRE・Readyfor ・FAAVO ・A-port・Makuake など |
|
業種 | 「アニメ関連のプロジェクト」 「写真集作成」などの モノづくりのプロジェクト |
①社会的意義の大きさ
コレクターにとってのクラファンの魅力は、「プロジェクトに関わった」という社会的意義を実感できることです。そのプロジェクトが話題になれば満足感を得られwin-winの関係を築くことができます。
②プロジェクトの不履行でもキャンセルができない
プレゼンターの理由でプロジェクトが実行されないリスクがあります。また一度支援すると基本的にはキャンセルができないので、慎重に精査する必要があります。
③誰でも資金調達が可能
通常のビジネスでは資金調達が難しいプロジェクトでも、熱意と計画だけで誰でも資金調達ができます。『ハッピーアワー』『カメラを止めるな!』などの映画や様々なプロジェクトがこのクラファによって成立しています。
④目標金額が達成されない可能性がある
目標金額に満たないと、中止か規模の縮小となり、資金調達までの期間も長いので事前の入念な段取りが必要です。リターンのコストやスタッフ管理も含めつつ高額になり過ぎない目標設定金額が必要です。
ふるさと納税型クラウドファンディング
ふるさと納税型クラウドファンディングとは、自治体が解決したい課題を具体的にプロジェクト化し、ふるさと納税によって寄付を募るクラウドファンディングです。
プロジェクトを選び、リターンを選ぶという流れは、購入型や寄附型のクラウドファンディングと同様ですが、ふるさと納税の仕組みを使うことで、寄付金の控除が受けられます。
ふるさと納税にクラウドファンディングを活用すると、サービス提供事業者のオリジナリティで、自治体×クラウドファンディングで新しい資金の流れを作れます。
「CAMPFIREふるさと納税」「ふるさとチョイス」「さとふる」「Readyfor」など、それぞれの特性を活かしたサービスを提供しています。
寄付型クラウドファンディングとは
寄付型クラウドファンディングとは、ウェブ上で寄付を募るもので、リターンとして商品やサービスは基本的に発生しません。プロジェクトによっては、お礼の手紙や写真のリターンがあったりします。被災地の支援や社会貢献のプロジェクトが多く、支援者は寄付として支援します。Tポイントや楽天スーパーポイントで寄付できたり、寄付金控除を受けることができるサービスもあります。寄付金を使用した活動内容の報告書をインターネットで確認できるので、支援者がお金の流れを把握できるメリットがあります。
日本における寄付型クラウドファンディングのサービスは少ないめです。
寄付型 | メリット | デメリット |
コレクター (支援者) |
①社会的意義の大きさ | ②プロジェクトの不履行でもキャンセルができない |
プレゼンター (起案者) |
③誰でも資金調達が可能 | ④目標金額が達成されない可能性がある |
代表的な サービス |
・GoodMorning(一部プロジェクト) ・LIFULL Social Funding ・Readyfor・JAPAN GIVING など |
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業種 | 「震災地支援」 「環境保全」 「病気のこどもたちへの支援」 など |
①社会的意義の大きさ
コレクターにとってのクラファンの魅力は、「プロジェクトに関わった」という社会的意義を実感できることです。そのプロジェクトが話題になれば満足感を得られwin-winの関係を築くことができます。
②プロジェクトの不履行でもキャンセルができない
プレゼンターの理由でプロジェクトが実行されないリスクがあります。また一度支援すると基本的にはキャンセルができないので、慎重に精査する必要があります。
③誰でも資金調達が可能
通常のビジネスでは資金調達が難しいプロジェクトでも、熱意と計画だけで誰でも資金調達ができます。『ハッピーアワー』『カメラを止めるな!』などの映画や様々なプロジェクトがこのクラファによって成立しています。
④目標金額が達成されない可能性がある
目標金額に満たないと、中止か規模の縮小となり、資金調達までの期間も長いので事前の入念な段取りが必要です。リターンのコストやスタッフ管理も含めつつ高額になり過ぎない目標設定金額が必要です。
融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)とは
融資型クラウドファンディングとは、ソーシャルレンディングとも呼ばれ、複数の個人投資家から小口資金を集めて大口化して、借り手企業に融資する仕組みのクラウドファンディングです。資金調達したい企業にとっては、金融機関からの借入の代替手段となっているので、高めの金利設定となり、出資者はリターンとして比較的高い利回りの分配金を受け取れます。「購入型」や「寄付型」のクラウドファンディングとは違って、投資商品の1つで、投資商品の一つのため「貸金業法」や「金融商品取引法」などの法規制もあります。
案件や事業内容によって開きはありますが、担保付きで10%以上の高利回り案件もあります。投資家の出資元本や利子は保証されず、融資先の経営状況によっては戻ってこないこともあるので注意が必要です。
融資型 | メリット | デメリット |
コレクター (支援者) |
①利率が高く少額から始められる | ②貸し倒れの危険性がある |
代表的な サービス |
・オーナーズブック ・タテルファンディング ・SBIソーシャルレンディング ・CAMPFIRE Owners・funds など25社くらい |
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業種 | 「不動産系」 「再生可能エネルギー」 など多岐にわたる |
※融資型は、ほとんどが「コレクター」に当たるため、「起案者」のメリット・デメリットは省きます。
①利率が高く少額から始められる
融資型の利回りは平均5~10%と他の投資先に比べて高いです。国債や定期預金で0.1%未満、株配当も良くて2~3%、手堅い不動産投資で年利3~4%程度と考えると、ソーシャルレンディングの利率は非常に高く1万円ほどの少額から投資ができることも魅力の一つです。
②貸し倒れの危険性がある
ソーシャルレンディングの最大のデメリットは「貸倒」の可能性です。貸倒率は1.47%(2018年)で高くはありませんが、0%にではありません。「貸倒」の可能性があるからこその高い利回りという側面もあります。投資にはリスクがあることを忘れずに。
ファンド型クラウドファンディングとは
ファンド型クラウドファンディングは、株式型と同じく企業がおこなう資金調達の一つで、特定の事業やプロジェクトに対して個人投資家から出資を募る仕組みのクラウドファンディングです。投資家は売上等の成果に基づいて出資額に応じた配当金やサービス等を受け取れます。似た特徴をもつ融資型では、「元本+利息」で利回りが計算されますが、ファンド型では「売上に基づく分配金」で利回りが計算されます。売上に応じて利回りが上下動するので、支援者の収益は出資したビジネスがうまくいくかどうかで大きく異なります。
金銭的なリターンの他に、そのプロジェクトで作られたモノやサービス、割引券なども受け取れることもあります。
ファンド型クラウドファンディングの事業者は「第二種金融商品取引業の登録」が必要です。日本においてファンド型のサービスはまだ少なめで、国内外のビジネスへ投資することができます。
ファンド型 | メリット | デメリット |
コレクター (支援者) |
①リターンが大きい | ②分配金が変動すること |
代表的な サービス |
・セキュリテ など | |
業種 | 「映画製作」など |
※ファンド型は、ほとんどが「コレクター」に当たるため、「起案者」のメリット・デメリットは省きます。
①リターンが大きい
ファンド型クラウドファンディングは、支援したプロジェクトが想定以上の結果がでた場合、大きなリターンがあります。リスクがあっても高い利回りを求める人にはメリット商品と言えます。
②分配金が変動すること
メリットと紙一重ですが、支援したプロジェクトの売上高によって分配金が決定し、プロジェクトが事前の計画通りの結果が出ないと、分配金が少なくなります。
株式型クラウドファンディングとは
株式型クラウドファンディングとは、資金調達の方法として未公開株を提供して資金を募る仕組みのクラウドファンディングです。投資家は、将来性のある未公開株を取得でき、業績等に基づいた配当が出資額に応じて受け取りができ、さらに、将来企業の株式が上場(IPO)すると大きな利益を得ることができたり、M&A(事業の売却等)による売却益などを狙うこともできます。ただ、株式型クラウドファンディングには、金額の制限があり、借り手側は年間1億円未満、投資家は1社につき50万円までです。未上場株式は「倒産リスクが高い」「未公開株のため売却しにくい」というデメリットもあり、ハイリスク・ハイリターンの投資手法です。国内における株式型クラウドファンディングは2017年4月からスタートしたので歴史は浅いです。
株式型クラウドファンディング事業者には、第一種少額電子募集取扱業の資格が必要です。
M&A(企業の合併・買収)やIPO(新規公開株)を視野に入れている企業であれば、大きな売却益を狙える可能性があります。有望な企業を探しているエンジェル投資家から人気です。
株式型 | メリット | デメリット |
コレクター (支援者) |
①非上場企業の株式に投資ができリターンが大きい | ②投資先がエグジットしないと売却益を得られない |
代表的な サービス |
・エメラダ ・エクイティ ・FUNDINNO(ファンディーノ) など |
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業種 | 「AIやロボット」 「バイオ」などの 先端技術をもったベンチャー |
※株式型は、ほとんどが「コレクター」に当たるため、「起案者」のメリット・デメリットは省きます。
①非上場企業の株式に投資ができリターンが大きい
株式型クラウドファンディングは非上場前に購入ができ、投資先の会社が将来的に株式上場で出資額の何十倍もの売買益を得て高値をつける可能性があります。融資型やファンド型よりも多くの収益が期待できます。
②投資先がエグジットしないと売却益を得られない
購入は非上場企業の株式なので、上場(IPO)か企業買収(M&A)がないとリターンがなく、倒産するリスクもあり非常にハイリスク・ハイリターンな資金調達スキームです。投資上限は1社あたり50万円です。