毎年4月1日の時点で自動車を保有していると自動車税がかかります。4月下旬から5月上旬にかけて自動車税の納付書が郵送で届きます。自動車税の納付期限は毎年5月末日です。コレ、現金で支払いしてますか?自動車税の税額は、乗用車で29,500円から110,000円です。かなりまとまった金額なので、現金ではなくクレジットカードで支払らったほうがポイントが貯まりお得になり分割払いもできて金欠の場合便利です。
自動車税は地方税なので、納付方法は自治体によって異なりますが、一般的な方法は銀行振込、口座振替(自動払込み)、コンビニエンスストア払いです。
今回は、「自動車税(種別割)」や「軽自動車税(種別割)」のクレジットカード支払いで現金払いでは受けることができないメリットを紹介していこうと思います。
自動車税や軽自動車税は地方税
普通車は「自動車税(種別割)」、軽自動車は「軽自動車税(種別割)」となりますが、どちらとも「地方税」の種類になります。
この税金を納めないと車検を受けることができず、公道を走れません。
どちらも地方税ですが、「自動車税」は都道府県「軽自動車税」は市町村の管轄になるので、税金のたどり着く先が違います。
自動車税額は排気量によって違う
普通車の自動車税額は、車の「総排気量」によって変動します。同じ車種でも、排気量が多いモデルだと自動車税は高くなります。
軽自動車の場合は一律の税額で排気量は関係ありません。「エコカー減税」を適用なしの車の自動車税額の一覧は以下のとおりです。
自動車税にクレジットカードを使えない都道府県
ほとんどの都道府県で「自動車税(種別割)」や「軽自動車税(種別割)」をクレジットカード決済できますが、一部できない県があるので残念ながら該当する住所の人は今回の記事は参考になりません…。クレジットカード決済ができるかどうかは地方自治体が決めることなので、今後対応できるようになったらいいですね。
自動車税がクレジットカード払いできない県は以下の4県です。
- 徳島県
- 高知県
- 石川県
- 山梨県
(軽自動車税は対応)
山梨県は「自動車税(種別割)」はクレジットカード決済対応不可ですが、甲府市だけ「軽自動車税」のクレジットカード払いが可能です。令和からほとんどの自治体でクレジットカード払いができるようになりましたが、全部ではないので注意しましょう。
クレジットカードが使える都道府県と手数料
クレジットカード払いができる都道府県では、支払いの際に300円(税別)の手数料がかかることが一般的です。自治体によって手数料の計算方法はさまざまであるため、手数料別で以下にリストアップします。
手数料が300円(税別)ではない都道府県では、手数料が定額の自治体と自動車税の金額によって変わる自治体にわかれています。
年度により計算方法が変わる可能性もあるため、詳細は各自治体のホームページを確認してください。独自の計算方法をとっている都道府県のリストは以下のとおりです。
自動車税をクレジットカード決済できるサイトは2種類
税金のクレジットカード払いをする際には、自治体が指定する公金支払いサイトか別サイトの「Yahoo!公金支払い」で支払う方法があります。自治体指定のサイトでは支払える税金の種類はわずかですが、Yahoo!公金支払いであれば、自動車税や軽自動車税以外の車関係の税金の支払いが可能です。たとえば自動車重量税、印紙代、登録免許税がクレジットカード払いできます。支払える税金の種類は自治体により異なるため、居住地の自治体の公式サイトから、なにがクレジットカード払いできるかをチェックしましょう。
自治体独自のサイト(手数料あり)
Yahoo!公金支払い(手数料あり)
Yahoo!公金支払いでは、Mastercard、Visa、JCB、Diners Club、American Expressのロゴがあるクレジットカードが利用できます。
(※一部の地方公共団体は、JCBカードが使用できません)
「Yahoo!公金支払い」で自動車税の納付が可能な自治体は以下の計31都道府県です。それぞれ1件の決済につき、利用手数料が300円(税別)かかります。
一括払いのほかに、分割払いやリボ払いも選べます。Tポイントを1ポイント=1円として利用できます。通常のTポイントと期間固定Tポイント両方が使えます。
ネットから自動車税クレジットカード払いする方法
自動車税をクレジットカード払いする場合、サイト経由での支払いになります。コンビニや金融機関ではクレジットカード払いはできません。
ネットで自動車税を支払う流れは以下のとおり。
①必要書類とクレジットカードを用意する
まず「自動車税納税通知書」とクレジットカードを用意します。手続きには納税通知書に記載されている「納付番号」や「確認番号」が必要です。
クレジットカードはVISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレス(アメックス)ダイナースクラブが利用できます。
②納付用のサイトにアクセスする
メインは「Yahoo!公金支払い」を利用しますが、自治体によっては、クレジットカード払い者向けに特設サイトを開設している場合があります。
現状開設している特設サイトは下記参照。
③注意事項を読み同意する
クレジットカード払いによる自動車税の納付ページにある決済手数料や延滞金などの注意事項を確認します。規約に同意します。
領収証書や納税証明書が必要な場合はクレジットカード払いで発行できるかどうかも確認しえおきましょう。
④納付情報、クレジットカード情報を入力する
自動車税納税証明書に記載してある「納付番号」と「確認番号」の入力画面に移ります。自治体によっては「納付区分」の入力も必要です。
どの自動車の自動車税か決定したら、クレジットカードの情報を入力します。
⑤納付手続きを終了する
入力内容を最終確認後、間違いがなければ確定して手続きは終了です。支払い方法は「一括払い」「リボ払い」「分割払い」から選べますが、リボ・分割払いの手数料は自己負担です。
セブンイレブンから自動車税をnanaco払いする方法手数料無料
自動車税をクレジットカード払いするメインの方法はネット経由がメジャーと記載しましたが、電子マネーnanacoでの支払いも人気です。これは、nanacoにチャージすることで間接的にクレジットカード払いをしてセブンイレブンで支払う方法です。
Yahoo!公金払いなどと違って手数料もかかりませんが、nanacoのチャージ限度額は50,000円で、1回のチャージ金額上限は30,000円です。センター預かりを使っても10万円までです。自動車税が10万円以上の場合は複数枚のnanacoが必要です。
クレジットカードからnanacoカードにチャージする
nanacoポイントの還元を受ける場合、まずはクレジットカードからnanacoカードにチャージしましょう。現在、nanacoにチャージできるのはセブンカードプラスのみ。
このとき、チャージ200円につき1ポイントが入ります。つまり、チャージで0.5%のポイント還元で稼げるという仕組みです。
nanacoカードでそのまま支払しても税金は対象外になってポイント還元は受けれないので、一旦nanacoにチャージする作業が必要です。
クレジットカード払いではなく電子マネー支払いになり「決済手数料がかからない」点にも注目です。この支払いができるのは、nanacoカードを運用しているセブンイレブンだけです。
コンビニなどでキャンペーンをしていることもあるので活用しよう
ローソンでは、税金支払いのキャンペーンをする場合もあります。納税のタイミングにあわせて、5月や6月あたりの限定キャンペーンが一般的です。
ローソンではポンタカードやdポイントカードでの支払いになり、チャージの方法やポイント還元率はnanacoカードとは違います。キャンペーンの内容次第でこちらのほうがお得な場合もあるので、キャンペーン情報もチェックしておきましょう。
クレジットカードの利用でどのくらいのポイントがたまるか
実際にクレジットカードで自動車税を納税した場合の還元されるポイント数についてみてみましょう。1,500ccの車の場合は、納める自動車税額は34,500円です。
クレジットカードによってポイント還元率は異なり、一般的なクレジットカードでは0.5%ほど、高還元率のクレジットカードでは1%以上のポイント還元があります。
ポイント還元率が0.5%のクレジットカードの場合は172ポイント、ポイント還元率が1%のクレジットカードの場合は345ポイントがもらえる計算です。
自動車税は金額が大きいため、ポイント還元率の高いクレジットカードでの支払いしましょう。(カードによって税金の支払いはポイント付与対象外の場合あり)
セブンカード・プラスで nanacoチャージした場合の 還元の早見表 |
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税 | 区分 | 税額 | 還元額 |
自 動 車 税 |
1L以下 | 29,500円 | 147円 |
1L超 1.5L以下 |
34,500円 | 172円 | |
1.5L超 2L以下 |
39,500円 | 197円 | |
2L超 2.5L以下 |
45,000円 | 225円 | |
2.5L超 3L以下 |
51,000円 | 255円 | |
3L超 3.5L以下 |
58,000円 | 290円 | |
3.5L超 4L以下 |
66,500円 | 332円 | |
4L超 4.5L以下 |
76,500円 | 382円 | |
4.5L超 6L以下 |
88,000円 | 440円 | |
6L超 | 111,000円 | 555円 |
※セブンカード・プラスからnanacoにチャージして支払った場合。還元率0.5%で試算。
セブンカード・プラスで nanacoチャージした場合の 還元の早見表 |
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税 | 区分 | 税額 | 還元額 |
軽 自 動 車 税 |
乗用(5ナンバー) の自家用 |
7,200円 | 36円 |
乗用(5ナンバー) の業務用 |
5,500円 | 27円 | |
貨物(4ナンバー) の自家用 |
4,000円 | 20円 | |
貨物(4ナンバー) の業務用 |
3,000円 | 15円 |
※セブンカード・プラスからnanacoにチャージして支払った場合。還元率0.5%で試算。
ミニストップから自動車税をWAON払いする方法
2019年にミニストップは電子マネーWAONでの収納代行サービスを終了しましたが、2020年5月4日から電子マネーWAONで一部の自動車税・軽自動車税が支払えるようになりました。地域限定で、三重県・岐阜県・兵庫県・静岡県・東京都などが対応しています。対象の支払いかどうかは払込票のバーコード番号を確認しましょう。
ただし、WAONポイントは付与されません。
ミニストップでWAON払いできる税金のバーコード番号
ミニストップで電子マネーWAON利用で自動車税・軽自動車税が払える払込票のバーコード番号は下記のとおり。【91】に続く6ケタの下記のものが対象です。
WAONでの自動車税納税はミニストップのみで、WAONの利用ポイントは税金の支払いは対象外なので付与されません。
nanacoと同じく、クレジットカードからWAONにチャージすることで、クレジットカードの利用ポイントがもらえます。WAONにチャージしてポイントが付くクレジットカードは「イオンカードセレクト」と「JMB WAON」だけでJALマイルが貯まります。
WAONへのオートチャージでポイントが貯まる「イオンカードセレクト」
WAONにチャージするクレジットカードは、イオンカードセレクトがおすすめです。(それ以外のイオンカードはチャージポイント対象外)イオンカードセレクトは、オートチャージ利用200円ごとに1ポイント付与。ちなみに、イオンカードセレクトは年会費無料です。ただ、キャッシュカードと一体型となっているのでイオン銀行の口座開設が必要になり、カード利用代金の支払いをイオン銀行に指定することが条件です。(WAONオートチャージはイオン銀行口座からのオートチャージ設定必須)
ミニストップ で収納代行 |
マイル | 決済時還元率 | |
通常時 | わくわくデー | ||
イオンカード セレクト |
WAON ポイント |
0.5% | 1% |
ミニストップでイオンカードセレクトのWAONを使ってコンビニ払いをすれば、WAONポイントが付与されます。イオングループのコンビニがミニストップなので、毎月5日、15日、25日にわくわくデーの対象となります。わくわくデーは2倍、通常200円につき1WAONのところ、200円につき2WAONが付きます。
JMB WAONへのチャージでマイルが貯まるのは「JALカード」の中の4枚
JALカードからWAONへチャージしてマイルを貯めることもできます。JALカードでマイルを貯めている人は、紐付けしたJMB WAONで収納代行の決済方法をぜひ覚えておきましょう。JALカードによるWAONチャージは200円ごとに1マイル付与なので、WAON利用ポイントが付与されます
券種 | マイル | 決済時 還元率 |
JAL・ JCBカード |
JALマイル | 0.5% |
JAL・ Mastercard |
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JAL・ Visaカード |
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JALカード TOKYU POINT ClubQ |
イオンJMBカード、TOKYU CARD ClubQ JMBはJALカードではないので対象外です。
WAON収納代行の注意点
メリットばかりのWAON収納代行支払いですが、いくつか注意点があります。まずWAONの支払可能額は5万円まで。それ以上の金額を支払う場合、超過分は現金払いのみです。不足分を複数枚のWAONを同時に使った支払いはできません。一度の決済額が5万円以下なら問題はないです。
少しでも節約したい人には、現金よりも電子マネーによる収納代行払いがおすすめです。収納代行のオートチャージ支払いでポイントorマイルを根こそぎ貯めてください。
車検のスケジュールにご注意を
車検を間近に控えている人はスケジュールに注意してください。車検を受けるときに、運輸支局で自動車税の納税確認をされますが、キャッシュレスで納税した場合、納税情報がシステムに反映されるまで10日以上かかります。納税直後に車検を控えている人は、領収書や納税証明書が必要になる場合があります。
車検時に納税証明書が必要となる軽自動車税の場合も、キャッシュレス納税の場合は納税後に自治体から納税証明書が郵送されますが、2週間程度かかる場合があるようです。時間に余裕がない場合は金融機関などで納付したほうが安全です。
クレカで自動車税を払うならカードを作るタイミングに注意
4月下旬から自動車税納税通知書の送付が始まります。納税期限は5月末で約1か月です。ポイント付与の対象となるクレジットカードをすでに所有しているなら問題ないですが、作らないといけない人の場合は納税期限までに間に合わせないといけません。新規申込みから手元にカードが届くまで数週間かかる場合もあります。
せっかくこのためにカードを作ったのに間に合わなかった…なんてことにならないためにも早めに作っておきましょう。
自動車税のクレジットカード払いのメリット
ここでは、自動車税をクレジットカード払いすることによる、メリットについて解説します。
支払期日を延長できる
自動車税は、4月1日の時点で車の所有者が納める税金です。支払い期日は5月末日なので、現金払いの場合は5/末までに全額用意しないといけません。クレジットカード払いにすると、5/末時点で現金がなくても引落日まで支払いの延長が可能でになります。さらには、手数料がかかりますが、分割払い・リボ払いも可能です。
クレジットカードの分割手数料は負担するデメリットはありますが、一括で支払う余裕がない場合は助かる手段となります。
24時間いつでも支払が可能
自動車税のクレジットカード払いはネット決済なので、サイトのシステムメンテナンスがない限りは、24時間いつでもどこでも支払いが可能です。金融機関やコンビニに行く必要もなく、好きなときに決済できるのも魅力です。なお、手続きをする日の23時59分までに決済が完了しなかった場合は、カード利用日は翌日扱いとなります。
ポイントが貯まる
ショッピングのときと同じように、支払額に応じてポイントが貯まっていくこともクレジットカード払いの魅力といえます。自動車税は日常的な買い物よりも金額が大きく、ポイント還元率の高いクレジットカードを使えば数百円分のポイント還元が発生し、節税となります。
自動車税のクレジットカード払いのデメリット
クレジットカードで自動車税を支払うことでポイントはつきますが、クレジットカード払い特有のデメリットもあります。ここでは、クレジットカード払いをする場合に気をつけたいポイントがあります。
納税証明書の発行に時間がかかる
ネット経由でクレジットカード支払いをした場合、自動車税の納税証明書の発行や運輸支局での確認は即日にはできません。支払手続き完了から数週間後に申請できるスケジュールになるので、車検に間に合わせるためには、前もって支払&申請をしておくか、現金払いが無難です。車検用のはがきサイズの納税証明書の郵送は廃止となっているので、納税証明書が必要な場合は事務所での手続きをしないといけません。クレジットカード払いでは領収証も発行されないので領収証が必要な場合は、現金払い一択となります。
ポイントよりも手数料のほうが高くなる場合がある
ポイント還元率と自治体の手数料の差額を考えると、手数料のほうが高くなるケースがあります。ほとんどの自治体での決済手数料は330円(税込)です。
クレジットカードのポイント還元率が0.5%の場合、排気量3,501cc以上の車(自動車税額66,500円以上)でなければ手数料のほうが高くなります。
クレジットカードのポイント還元率が1%以上の場合、軽自動車(自動車税額10,800円)か排気量1,000cc以下(自動車税額29,500円)以外ならお得になります。
納付期限を過ぎるとクレジットカード決済ができなくなる
自動車税の納付期限は、原則として5月末日です。納付期限は自治体によって異なる場合がありまが、自動車税の納付書には「コンビニ取扱期限」が記載してあり、この期日をすぎるとコンビニ払いどころかクレジットカード払いもできなくなります。ネット経由での決済は24時間受け付けていますが、自治体によっては期日の23時30分までに手続きを完了しないといけません。納付期限を過ぎると現金払いになるので、納付期日だけは遅れないように注意しましょう。
住所変更に注意!
自動車税の納付書は、車検証に記載している「使用の本拠の位置」に郵送されます。引っ越しをして転居届けを出しただけでは、郵便物の転送期間を過ぎると納付書が届きません。引っ越ししたら、新しい住所地を管轄する「運輸支局」か「自動車検査登録事務所」で登録変更をしましょう。自動車税の納付期限をすぎると、延滞料もかかります。自動車税が未払いの場合、車検も売買もできません。車検切れだと公道も走れません。延滞が続くと差し押さえになる場合もあるため注意しましょう。
まとめ
車のオーナーであれば、自動車税を毎年支払う義務があります。車の排気量によって自動車税額は大きく異なるため、どのような車種を選べば維持費が抑えられるかを考えることも大切です。自動車税は金融機関やコンビニエンスストアで支払うことが一般的ですが、クレジットカード払いをすることでポイント還元が受けられます。
支払いで割引になるわけではありませんが、別の支払いにポイントを現金代わりに使うことができます。また、車検証に記載してある「使用の本拠の位置」の変更手続きを行っていないと、自動車税の納付書が自宅に届かないケースがあります。ポイント還元どころか、払い忘れのリスクにつながります。